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湿邪のむくみは「三陰交」にお灸

投稿日:2021年6月16日

こんにちは
南の谷の鍼灸院
鍼灸マッサージ師 南谷望です

 

関東は梅雨入りと同時に少し気温が下がって
湿気はあるけど過ごしやすさも感じられますね

雨に濡れた草花は生き生きとして
いい香りがします

南谷家の母は農家の孫なので
「雨の日は家でゆっくり過ごしていい日」
と穏やかな気持ちになるんだとか
まさに晴耕雨読ですね
(晴れの日は庭に植えた花や野菜のお世話に勤しんでいます)

 

とはいえ、東京の梅雨~夏のジメジメ&猛暑は何年たっても慣れず
道産子の私にとっては厳しい季節がやってきました

東洋医学では湿度が上がって体に悪さをするものを
「湿邪:しつじゃ」と呼びます
(湿度があっても体に悪さをしなければ「邪」ではないですね)

 

湿邪の特徴は4つ!

①重濁性

湿邪は陽気を滞らせるため
頭や体が重い、手足がだるいといった症状が見られます
また、重く濁る性質が排泄物や分泌物にあらわれます
目やにが多い、便がべたっする、おりものが多いなど

 

②粘滞性

湿邪はねっとりと粘り気があり、気の動きを滞らせるため
排泄物や分泌物の粘稠度が増して排泄・分泌がスムーズに出ていかない
また、経絡や関節に湿邪が滞ると気や血(けつ)の流れが滞り
関節の痛みや感覚の異常などの症状があらわれます

 

③下注性

重く水気のある湿邪は、体の下の方の症状を生みやすいです
下痢、足のむくみ、排尿障害やおりものは湿邪の下注性によって出やすい症状です

 

④脾を損傷しやすい

東洋医学では五つの臓が体の働きをつかさどっていると考えます
(解剖学的な臓器のみならず、そのはたらき・概念を指しています)
(ふわっととらえてください)

肝心脾肺腎
この五つです

このうち食べたものから気や血を作り出し
「気血生成の源」といわれる「脾」は中焦(体の真ん中あたり)にあり
「喜燥悪湿:きそうおしつ=適度な乾燥を好み、湿を嫌う」
という性質があるため、湿邪の影響を受けると体の真ん中あたりに気の滞りが起き
胸の苦しさや胃のつかえ感、便がすっきり出ないなどの症状が起きます

 

さて、だいぶ長くなってきましたね

 

つまり、梅雨時に湿邪が影響すると
足のむくみや体のおもだるさ、便の異常や関節の痛みが出やすくなる
ということですが
周りを見渡して、全員同じ症状が出ているわけではありませんよね?

 

体の不調は、弱いところに出ます
私は、東京の暑さと湿度に弱いので
この季節は見事に足がむくみます

「一日立ち仕事をした夜に」ではなく
「出勤して着替えて、1時間後には靴下の痕がくっきり」

 

足がむくんでることよりも
「朝からむくんじゃうくらい湿邪に負けてる」
ということが問題で、これを放っておくと
お通じの問題や、全身の重だるさ、食欲不振、ひざの痛みなどなど
いろんな可能性が見えます(こわい・・・)

 

ということで、お灸しました
「足のむくみ お灸」といえば超有名なツボ
「三陰交:さんいんこう」です
うちくるぶしの頂点から脛の骨の内側の縁にそって
手の指4本(人差し指から小指まで)上がったあたり


この辺でやさしく触れてみて
へこんでいたり硬かったり、まわりとちょっと違うなってところがポイントです

ツボの見つけ方は、ネットの記事だけではわかりにくいので
お近くの鍼灸院で教えてもらうのがおすすめです

お灸は、1~2回やったからと言って劇的に体が変わるものではなく
毎日続けることで、経絡の流れを良くしてくれたり
冷えの強いところに熱を補ってくれたりします

 

私も今年の梅雨はセルフお灸で乗り切ろうと思います!

 

【最近やっと自分の健康と向き合い始めました】

南の谷の鍼灸院  南谷望