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こころのやまい

投稿日:2022年6月22日

こんにちは
南の谷の鍼灸院
鍼灸マッサージ師 南谷望です

 

今日はちょっと重めの話

苦手な方はパスしてくださいね

 

以前勤めていた治療院で
私が施術を担当していた方が
ある日、殺人事件の被害者になり

今日はその判決が言い渡される日だったため
裁判の傍聴に行ってまいりました

 

懲役10年の求刑に対して判決は7年

被害者の夫である被告人は
「妄想性障害」というやまいを患っていて
事件を起こした背景に
その影響があることは認められるものの
論理的思考が働いている点などから
心神喪失ではなく心神耗弱状態として
罪に問えるとしたものでした

 

判決とその理由の言い渡しは
裁判長が手元の資料を早口で読み上げるもので
(結構長かったし、聞きなれない言葉なので理解が追いつかない)

それを傍聴席で聞く私は

被害者の命はもう戻らないことを悲しみ
生前に交わした会話を思い出し
残された家族の今後を想い
7年後にこの被告人が世の中に出てくることの意味を考えていました

 

そして
判決理由を全て読み終えた裁判長が
手元の資料から目を上げて
「〇〇さん、判決理由は分かりましたか?」と語りかけ

「治療を受け、かつて愛情を感じていた被害者を殺してしまったことを考えることができるようになった時、きっと苦しむことになると思いますが、刑に服して引き起こしたことを見つめ直していただけたらと思います。」

と締めくくりました

 

裁判長の語りかけに何度も頷き、話を聞いている被告人の後ろ姿を見ていたら
裁判は、罪を犯した人に罰を与えるためのものではなくて
今後、どうやって社会に復帰して生きていくかのためにあるんだと思えました

 

そうやって、被告人側の気持ちに立ってみると
『妻と娘が結託して、自分を自殺に追いやり財産を狙っている』
という妄想に支配されていた日々は
どれほど不安であっただろうかと

その不安は誰にも話すことができず
こころの病には誰にも気づかれず過ごす日々は
どれほど心細かったであろうかと

 

今もまだ、妄想の中にいる被告人が
治療を通して、自分のこころを取り戻して
罪と向き合える日が来ることを願います

 

私の行う鍼灸治療では
こころの病も「生命力の低下」の表れと考えます

なんだか怒りっぽいあなたも
やたら浮ついた気分になってしまうあなたも
最近ネガティブ思考のあなたも
無気力でやる気が出ないあなたも
些細なことに不安をおぼえるあなたも

みんなみんな、生命力の低下が起きています

ぜひ、鍼灸治療を受けてみて下さい

 

【あなたのお話聞かせてください】
南の谷の鍼灸院  南谷望